高地トレーニング合宿プラン@湯の丸 トライアスロン・コーチ太田麻衣子さん編

湯の丸なら、トップ選手の走りを間近で見られる(かも)

文・写真提供=太田麻衣子

2022年の5月、KONA(アイアンマン世界選手権=同年10月開催)に向けたトレーニングの一環として、湯の丸高原で高地トレーニングを行いました。

同じ長野県内の諏訪から現地入りしたため、まずは東御側の標高800m地点から湯の丸高原まで走って上がりました。12kmで1000mアップ! 7分30秒/hで心拍150前後。

エリート選手のとき、所属していた稲毛インター(※後述・上田藍選手ら歴代多数のオリンピアンを輩出してきた名門クラブチーム)の長野合宿では必ず「峠ラン」がメニューにあり、それを思い出しながら走りました。

なかなかキツかったですが、自分の身体と対話しながら楽しく走り切れました。

実際に走った模様はコチラ

また、湯の丸では上田藍選手(※オリンピック3大会連続出場。現在はロングディスタンスで世界挑戦中のプロトライアスリート)が合宿中でした。

タイミングが合わずトレーニングは一緒にできませんでしたが、アスリート食堂での食事+αでいろいろ話をすることができました。いつ会ってもパワーをいただけます。

太田コーチと同世代のオリンピアン上田藍選手(写真右)と。上田選手も年に何度か、湯の丸高原に1~2週間滞在する高地トレーニング合宿を行っている

また陸上の日本選手権前でトップ選手がたくさん練習されていてこっそり見学していました。みんな細くて・速い!

湯の丸では、陸上競技選手やトライアスリートら、多くのトップアスリートが合宿を行っています。そのためトップ選手の走りを間近で見ることができるのも隠れた魅力のひとつです。

練習強度は、ハードにし過ぎないよう注意!

高地でトレーニングすると、酸素の運搬能力や筋肉の酸素消費能力が高まり、パフォーマンスアップが望めます。

高地は酸素が薄いため強度が低くても身体への負荷を高められて効率良くトレーニングができます。たとえばキロ5分で走ったとき、心拍が低地だと120(拍/分)なのが高地だと130に。

ただ、やり過ぎると身体への負担が大きいので、トレーニング強度の設定をハードにし過ぎないなど、各自注意しながらトレーニングをしましょう。

下見では、湯の丸高原のクロカンコースでクロカン走、バイクは湯の丸・渋峠往復、小諸ライドをしました。

この下見を踏まえ、ルミナ×ラプレム合宿は真夏(2022年7月29日~31日)に下記のスケジュールで開催。

この時期(夏場)、低地は暑くてトレーニングしにくいので、涼しい湯の丸高原で快適なトレーニング×食事×睡眠をしてシーズン後半に向けて強くなることを目指しました!

合宿プラン

2022年7月29日~31日に実施した事例。
週末や連休など、3日間のトレーニング合宿を行う際、ひとつのモデルプランとして参考にしてみよう。

金曜日

10:00
ストレッチ、バイク技術練習(湯の丸高原別館周辺)
11:00
バイクライド40㎞程度
⇒ジェラートライド+地蔵峠
15:00
ラン練習
⇒走り方練習、クロカン走(約2時間)
17:00
終了
19:00
夕食(ニッスイ湯の丸アスリート食堂※2~3日目も同じ)

土曜日

7:00
朝食
8:15
バイクライド 70㎞程度
⇒峠ダブルアタック!車坂峠+地蔵峠
16:00
クロカン走
17:00
終了
19:00
夕食

日曜日

7:00
朝食
8:15
バイクライド70㎞
⇒北パノラマライン+地蔵峠
13:00
ラン
⇒バイク後のブリックラン
14:00
プールスイム1時間ほど(希望者のみ)
ニッスイ湯の丸アスリート食堂は、ビュッフェ形式で、各自の運動量などに応じて必要な栄養を必要な量とれるようになっている

指導・監修

太田麻衣子

太田麻衣子Maiko Ohta

トライアスロン・コーチ(日体協公認トライアスロン指導員)、スポーツマッサージセラピスト。高校までは競泳選手。大学からトライアスロンを始め、2007年日本トライアスロンスプリント選手権優勝、2005・2007年世界選手権U-23日本代表など、エリート選手として活躍。コーチ転身後も2020年IRONMAN 70.3 JAPAN35-39優勝、2021年横浜トライアスロン女子エイジ総合優勝など活躍を続け、KONA(IRONMAN世界選手権)出場権も獲得している。2015年にはトライアスロン・コミュニティLapulem(ラプレム)を設立。練習会・セミナーから合宿、パーソナルレッスンまで、楽しくケガなくトライアスロンを楽しむプログラムを提供している。